おはなすび の オススメ

〜 本・マンガ紹介 〜

お金の哲学絵本とは・・・?

【ふしぎなお金・赤瀬川原平

 

お金。

 

それは皆がのどから手が出るほど欲しいの。

 

くそう。金さえあれば良い女と付き合えるのによう( ´Д`)y━・~~プハ~。。とか。

 

やっぱりある程度お金がある人じゃないと、結婚しても幸せにはなれないと思うんです(*´-`)。。とか。

 

そこにまつわる想いや価値観はそらいろいろ。

 

もちろん

 

「愛はお金じゃ買えないんだからー!」とか。

「お金より大切なものがあるんだぞー!」とか。

 

そうゆうのも、もちろんあるが。

 

良いとか悪いとか汚いとか綺麗とか。

そう言ったものは、とりあえずいったん置いといて。

 

お金って・・・なんなのだろうか(・_・?)

 

繰り返す日々の中で、私らは言ったいなんのために働き、お金をもらい、毎日を生きているのか。

そう思ったことはないだろうか?

 


私は3年くらい前、とある銀行のアプリをダウンロードしたのだが、そこには毎月決まった日に、バイト先から給料がふりこまれる。

 

あたり前だが、給料が振り込まれると、残高が増える。

おなじく、家賃の引き落としの日には、残高が減る。

 

スマホの画面の数字が、増えたり減ったりする。

それを見てると、たまに「はて?」となることがある。

 

“  働くとは、ここの数字を増やすことなのか・・・?  ”

 

今、眠たい目をこすりながら、重い腰を上げてバイトの用意をしているこの作業も、全てはこの画面の数字を増やすための行為なのか・・・?

 

そう思うと「お金ってマジでなんだ?」と言う疑問がむくむくと膨らみだす。

 

人間には考えたってしょうがないことがある。

 

“ お金は物やサービスと交換するための人類共通の紙切れです ”

それ以上でも以下でもなく、それは誰もが知っていることです。

 

そう言われてしまえばそれで終わりだ。

 

でもその「考えたってしょうがないもの」たとえば

 

人間は死んだらどうなるのか、とか。

この世の果てはどうなっているのか、とか。

 

そうゆうものを考えるのが「哲学」である。

 

そしてそうゆうものに対して面白さを感じられるかどうかは、それこそお金で買えない部分なのである。

 

と、いうことで。

今日はそんなお金に関する哲学絵本とやらを紹介させていただきたいと思いますっ。

 

【ふしぎなお金】赤瀬川原平さんの大人に向けた哲学絵本。

 

 

*****

 

“財布は、刀やピストルに似ている。護身用であり、権威にもなるからだ”

 

“財布は人を殺すための道具ではないけれど、人は金のために人を殺したり、金のために自分の首を吊ったりして、金はやはり隠然たる凶器の光を忍ばせている”(ふしぎなお金より引用)

 

お金はそれ自体ではせいぜい鼻をかむくらいしか使い道のないただの小さな紙切れだが

 

それをもとに得ることができるさまざまな快楽のためにそこには多くの人々の欲望が封じ込められている。

 

時として人は、お金のために平気で人を殺すし、お金に追い込まれたがために自ら命を終わらせることだってある。

 

ただの紙切れのために、だ。

 

 

「いやいや、そんなところまで追い込まれるような人生送ってないっすよ~。」

 

という人だって、もしも自分の大切な家族が、お金でしか解決できないような事故や病気に巻き込まれたら、なんとかしようとは思うんじゃないだろうか。

 

それほどまでにお金は、時として残酷な色を見せるのだっ((((;゚Д゚)))))))

 

はたまた

 

お金は、血と似ている。なぜならそれはとてもプライベートなものだからだ”(ふしぎなお金より引用)

 

お金も、血も。なくては生きていけないものでありながら、実はてもプライベートなものでもある。

 

あまり人に「見てぇー?これ私の一万円札ぅ~可愛くなぁい?」と見せびらかすこともなければ

 

「ちょいちょい坊主、ちょっと来てみなされ。」

「これが、わしの、血じゃ。」

 

と、そこら辺のジジイにいきなり血を見せつけられても、えっ・・?となるのが普通じゃないだろうか。

 

 

そう、お金とは血に似ていて、生命に直結するものでありながら、あまり人に見せてはならない実にプライベートなものであるのだ。

 

(ふしぎなお金・作:赤瀬川原平より引用)

 

*******

 

つまり、きっと。

 

「お金とは〇〇だ」はまだまだ無数にあって、そのどれもがいろんな面を持っていて、とてもじゃないけど一言では解決しきれない。

 

でもその解決できない疑問にこそ、哲学がある。

 

この本のあとがきにも出てくるが

 

子どものころに考えていた「これってどうなんだろう?」という、のびのびとした疑問は多くの場合じつは哲学なんだとか。

 

ただ、大人になる過程でほとんどの人は

役に立たない哲学より、役にたつ科学の方に価値を感じるようになっていく。

 

でもじゃあ、その価値・・・ってなんなのだろうか?

世の中的な価値、じゃなくて自分にとっての価値。

 

「何に価値を感じるか」は、もちろん人によって違うけど。

 

それが科学であれ哲学であれ

 

本当にそれに「興味を持てているのか」「面白みを見つけられているのか」というところの方が、よっぽど大事な気がする。

 

でもきっと、その「本当の興味」や「自分にとっての価値」を見つけるのには、ちょっとだけ根気がいる。

 

「興味深い」は、いつだって自分で見つけにいかなくちゃ手に入らない。

 

人はきっとお金で手に入らないもののために、お金を稼いでいる。